TECC検定事務局のご案内
ごあいさつ
世界に「前・後・左・右」に相当することばのない言語があるそうです。それに接したとき、これまで当たり前である世界の区分の仕方が、必ずしもどの言語でも共通しているわけではないということを知り、わたしたちはこれまで自分の母語で見てきた世界よりもっと広い世界があることに気づくのはないでしょう。ある外国語を話せるということは、単語・文法を覚えることだけでなく、その言語にある世界観、文化を知る、理解しているということであり、それが本当のコミュニケーション能力でありましょう。
中国語コミュニケーション能力検定(TECC:Test of Communicative Chinese)は、その名が示すとおり、中国語によるコミュニケーション能力を測定する検定です。そのために実際にコミュニケーションする際の中国語運用能力を正確に測定できるように、出題内容は断片的な知識や高度に専門的な内容ではなく、日常生活やビジネスシーンでよく使われる中国語を素材として厳選しています。
この度TECCはTECC- iBT(Internet Based Testing)に変わり、これまで会場で実施するスタイルから、静かで、通信環境の良いところであれば、自宅でも受験できるようになります。しばらく前ではとても考えられない大きな変化がわたしの目の前に起きています。しかし、形が変わっても、TECCは24年の歴史を大切にし、これまで培ってきたデータに忠実に、IRT理論を応用してより正確に中国語の運用能力を測定できるように努力して参ります。
中国語コミュニケーション協会
代表 楊 達
楊達
1961年北京生まれ、早稲田大学文学修士、1994年成城大学専任講師を経て、現在は早稲田大学文学学術院教授。
専門は中国語学、第二言語習得。
お知らせとお願い
TECCはTest of Communicative Chineseの略で、文字通り中国語による人と人とのコミュニケーション能力を測ることを目指すものです。ところが、ここ何年かご存知のようにコロナ禍のもと一堂に会しての受験形態には躊躇の念が生じてまいりました。
そこでTECCは、この新しい情況に対処すべく、長年コンピュータを利用して行うテストCBT(Computer Based Testing)を研究してこられた早稲田大学の楊達教授を中心とする空間概念研究所にTECCの実施を全面的に委託することになりました。
新たな時代の検定の姿はCBTからiBT(Internet Based Testing)に代わり、自宅受験になると言われております。 ここに、受験生の皆様には新生TECCへの変わらぬご支援をお願いするものです。
中国語コミュニケーション協会
名誉会長 相原 茂
相原 茂
東京教育大学修士課程終了。
明治大学助教授、お茶の水女子大学教授等を経て、現在は中国語コミュニケーション協会名誉会長を務める。
作問および作問委員について
TECCの作問は、数十名の「TECC作問委員」に依頼しております。
作問委員はいずれも中国語の長い教学歴を有する先生方で、氏名を明かすことはできませんが、大学などの常勤、非常勤の教員の方がほとんどです。
作問委員によって作られた問題は中間審査を経て、最終審査が行われ、されに印刷校正時にもう一度審査員の目をとおして、正式な公開試験問題となります。
TECCがこれまでの出題においての問題の訂正やミスが皆無であるのも、幾重にもわたる厳重なチェックを経ているからと言えましょう。